スコットランドを故郷に持つ、ホームスパン(home spun)という織物をご存じですか。
スポンサードリンク
【リンクユニット準備中】岩手県は日本のホームスパン伝承の地。ホームスパンの体験講座なども開かれていま す。工房もあり、見学をさせていただくこともできます。また、ホームスパンの特徴 に影響を受けたお店や書籍もあります。いまや、「ホームスパン」という言葉は、ブ ランドのような意味合いを持つようになってきています。ホームスパンという名のお 店もあり、天然素材のTシャツなども人気のようです。通販でもいろいろな商品を見 つけることができますよ。
スポンサードリンク
【レクタングル準備中】スコットランドの羊飼いが、自分で育てた羊の毛を、自分の家で紡いで織った織物の ことをhome(自分の家)spun(紡ぐ)と呼んでいました。これが今のホームスパンの もともとの意味です。羊毛を自分の手で紡ぎ合わせていくので、少し太めの糸で織っ た風合いが、私たちをとても素朴で温かな気持ちにさせてくれます。現在では、そん な雰囲気の織り方をした織物のことも、広い意味で、ホームスパンと呼んでおり、絹 やリネン、綿なども素材として使われています。また、ハンドメイドではなく、機械 で織られたものもホームスパンと呼ばれています。
本来のホームスパンは、市場に出荷できない羊毛を使って、農家の人たちが自分達の 洋服や生活に必要なものを作ったというものです。今のような高級なイメージではな く、生活に密着した、言ってみれば“生活必需品”。ですから、もともとのホームス パンの工程はすべて手作業。また、羊毛は、羊の種類や育った環境によって、色も 質感も随分と違ったものになるそうで、2つとして同じものはできないのだそうです。
日本にホームスパンが伝わったのは明治時代。イギリスの宣教師によってもたらされ ました。当時、日本で羊毛の生産が盛んだった北海道や岩手、長野などでホームスパ ンの技術が伝えられ、産業として栄えていきました。しかし、その後、他の織物産業 の発展や、輸入品に抑えられ、今では、わずかに岩手県の盛岡や東和町で、地場産業 として生き残っています。岩手のホームスパンは、本来のハンドメイドのホームスパ ン。貴重になりつつある伝統を今に伝えてくれています。
前出のように、羊毛素材が中心ですが、羊毛に綿やリネン、絹などを織り交ぜたもの も出回っています。使う場面によって選べる範囲が広がっています。一言にホームス パンと言っても、品質は様々です。やはり値段なりということでしょう。 また、アンティークなホームスパンもあるんですよ。1800年代や1900年代初 めに織られたドイツ製のものなどの取扱店もあるんです。おもしろいですね。 洋服だけでなく、帽子やマフラー、カーテン、キッチン用品、カラークロスにも ホームスパンが多く使われています。スコットランドののどかな田園風景を思い出さ せてくれます。自然な素材を使った染色にもよるでしょう。
ホームスパンの技術は世界中に広がっていますが、機械化や、多様な生地の開発によ り、生産地は減少しつつあります。そのため、手間ひまかけた逸品は、大変貴重で 高級品となってきています。機械化や合理化が進んだ現代、かえって人々は、自然を 求め、人間らしい温かみを求めているように感じられてなりません。